小説の書き方 【創作のコツ】

突然の「ご愛読ありがとうございました!」に驚きもしない美女の写真

先日、2年前に自分が書いた小説を読み直しました。

そして衝撃を受けました。余りのひどさに。

面白くないというのはまあそうなんですが、それ以上に支離滅裂かつ読みにくい!

今だったらこんな書き方は絶対しない……という書き方でした。

こうなっている原因はシンプルで、

文章を書く作法みたいなモノを調べる前に書き始めてたからです。

文章の書き方を学びはじめ、その過程でスティーヴィーに出会い、僕の筆記スタイルに革命が起こりました。

なので、当時の自分はまさに革命前夜。

進化前の未熟な存在だったわけです。

今回はそんなかつての自分を見て悶えてしまったので、過去の自分に向けた記事を書いてみようと思います。

まだ見ぬ過去の自分に是非読んで欲しい。

目次

創作することに意味はあるのか?

小説を書く「アイデア編」

イデアに貴賤はない

プロット作るべきか問題

小説を書く「執筆編」

最後に

創作することに意味はあるのか?

まずは基本的な心構えからスタートします。

まあそんなに重要ではないので結論から書くと、

創作の意味はあります。

これは小説でも、マンガでも、音楽でも自主制作映画でも何でもそうです。

創作をすると、作品が手元に残ります。

そして作品には「その当時の自分の哲学や思想が色濃く反映される」ものです。

つまり、作品とは「その時点における自分の考え」であり、

創作とは「自分のバックアップを取る行為」なのです。

なので、数年後に見返すと案外楽しめたりします。

2,3年もすれば内容も忘れますし。

とりあえずは、2年後の自分へのギフトというつもりで作ってみましょう。

小説を書く「アイデア編」

小説を書くに当たって重要なのは、1にも2にもアイデアです。

イデアの出し方とかは人それぞれなのでここでは省きます。

が、個人的なオススメを申し上げるなら「ノートに筆記開示」がオススメです。

筆記開示とは、今思っている事をそのままノートに書き込む筆記方法です。

鬱病の治療とかで使われる事もあるくらい、メンタルに良いです。

ここにひたすら書いて、アイデアを絞り出しましょう。

書くことは何でも良いです。

こういう話を書きたい! こういう人たちの話を書きたい! こういう場所の話を書きたい!

そういった頭に浮かんでフワフワしているモノを、ノートの上に引き釣り下ろすのです。

よく「アイデアが出ない~」と頭を抱える人がいますが、この方法ならすぐに解決です。

僕はこの方法に何度も救われました。実家の母も肩こりが治りました。(効果には個人差があります)

とにかく、自分の思考全てを紙に落とし込むつもりでガンガン書いていきましょう。

スマホのメモで良いですか?」という声が聞こえてくるようですが、ダメです。

スマホのタイプスピードは余りにも速すぎるため、脳の思考スピードが追いつかないという現象が起きるからです。

進研ゼミの広告のマンガで「脳にペンが追いつかない!」みたいなセリフがありましたが、そっちの方がまだマシです。

あくまでも主導権は脳が握っている必要があります。

話を戻しましょう。

ノートの記述内容は先ほども言いましたが、とにかくなんでも良いです。

たとえばいかのような感じ。

次の話はミステリー風のにしようかな

ミステリーと言えばこの間見た作品のギミックが面白かったからアレをちょっと変えて利用しようか

あの作品では主人公が引き金になってたから、今回は主人公以外の人間が引き金になるようにしよう

みたいな感じでひたすら書いていきます。

こうすると思考の整理がスムーズにできます。

さらに、後から見返した時に「ああ~あの時見た作品に影響受けて作ったんだった!」という感じに楽しんで振り返ることができるので、記録自体が一種のエンタメになります。

また、当時の自分の思考プロセスも残るので、自分がどれくらい成長したかを図る指標にもなりますね。

というワケで、今すぐにノートを書き始めましょう。

メモアプリでもEvernoteでもなく、紙のノートを。

イデアに貴賤はない

「アイデアを出そう! お話を考えよう!」みたいなことを聞くと

「自分にはとてもとても……」とあきらめてしまう人がいます。

が、あきらめることはありません。

例えば、

あるところに女の子がいました。

女の子は転びました。

泣きました。終わり。

極論、こんなのでもいいんです。

もしかしたら読む側は

「この少女は作者の投影として配置されている。

すなわち、この作品は作者の挫折感を描いているのだ」

みたいに深読みしてくれるかも知れません。

作品は作者の語っていないことまで雄弁に語るという事を忘れてはいけません。

語り手の数だけ物語があるように、聞き手の数だけ物語があるのです。

個人的にこれは小説などのストーリー物に限った話ではないと思います。

小説だろうが音楽だろうが料理だろうが……

そこに物語を感じさせるものは、他の作品よりも多くの物事を語り、抜きん出た魅力を放つものではないでしょうか。

しかし、いざ物語を込めようという段になると手が止まってしまいがち。

そういう人は、最初から壮大な物語を書こうと力みすぎているのです。

上に上げたようなたった3行の物語でも良いのです。

一生で一作しか書けないワケではありません。

「最初の数作くらいは簡単なので良いか」と割り切って、肩の力を抜きましょう。

プロット作るべきか問題

僕の結論ですが、「作っても作らなくてもいい」と思います。

律儀にプロットを作ってやってみたこともあったのですが、大体2パターンの結末が待っていました。

  1. 途中で飽きる
  2. プロット通りの話しにならない

1はシンプルにつまらないという事です。

書くという行為がただの作業になってしまい、結局完結まで書けませんでした。

プロットはできているのに……。

2は書いているうちに別の展開を思いつく、という事です。

最初にプロットを作り、想定したラストに向けて話を進めていくと、ふと全く違う展開が頭に浮かびます。

それは「あれ? ひょっとして、こうした方が面白いんじゃないか……?」という改善点だったり、

「アレ? よく考えると、状況的にプロットの通りすすめると物語が破綻するな……」という致命的な欠陥の回避だったりします。

しかし、どちらにせよ共通して言えるのは「往々にして、途中で思いつく展開の方がプロットの展開よりも面白い」という事です。

(例外もありますが)

ティーヴィーも村上春樹も「プロットなんて作らなくて良い!」と言っています。

僕はそれを知ってからは、プロットを作らないで書いています。

とはいえ例外はあって、マンガなどの「ある程度の完成形を意識しなければならない媒体」の場合はプロットを作ります。

しかし、実際にプロット通りの展開になって帰結した作品はこれまでに一度もないです。

小説を書く「執筆編」

さて、次は練ったアイデアを形にしていきましょう。

イデアを丁寧に文章化していくだけですが、いくつかのコツがあります。

①1分を短くする(副詞は削る)

文を短くする有用性については過去記事で解説しましたので、詳しくはそちらを参ごらんください……

過去記事↓

文章は短ければ短いほど読みやすくなるので、極力短くしましょうね、(少なくとも小説という媒体においては)という話です。

②セリフは多めに

セリフを多めに書きましょう。

感覚としては、地の文とセリフの分量が半々になるくらいを意識すると良いと思います。

(ここは個人の裁量で好きに振り分けて頂いてかまいません)

なぜかと言いますと、地の文というだけで読み飛ばされる可能性があるからです。

僕は、チカラが有り余ってるときなら地の文までしっかり読みます。

しかし、さすがに朝っぱらから全ての業務をほっぽり出して小説を読むケースは多くありません。

結果として小説を読むのは夜になり、夜には着かれて集中力が減衰しています。

そんなときに読む小説では、とてもとても長い地の文を読んでいられません。

なので、僕のようないい加減な読者を取りこぼさないようにするには、なるべく大事な情報は会話文の中で登場させるのがベストでしょう。

以上が利点ですが、欠点もあります。

それは、作品が安っぽくなってしまうことです。

台詞が増えることで地の文が減り、ラノベに近い仕上がりになります。

すると、小難しい高尚な感じがなくなり、一気に俗っぽい印象をまといます。

出版社の〇〇賞のようなハイソサエティーなコンペに投稿するなら、この手法を使うべきか分かりません。

なのでこのコツを適用すべきなのは、なろう小説や二次創作SSなどの比較的ローソサイエティな分野で使うべきでしょう。

まぁもっとも小説という言葉自体が中国語で「取るに足らない小さな話し」という意味なのでハイソもクソもない気はしますが……

ex)

「〇〇ちゃん……大変だったね……」

彼女は父を亡くしたばかりなのだ。

「うん……」

↑微妙

「〇〇ちゃん……その……お父さんのこと、お気の毒だったね……」

「……うん」

↑まぁ及第点か

上記の例では、父親が亡くなった事をほのめかせる程度で抑えてあります。

セリフで説明する場合は、直接的にならないよう注意を払いましょう。

なぜなら…… ③にその理由が!

③不自然なセリフは書かない

台本形式のSSでは特によく使われる手法にこんなのがあります。

「……と言うことで海に来たわけだが」

しかし、リアルにこんな台詞を吐く人間はいるでしょうか。

多分まっとうな人間関係を構築しているならば、居ないだろうと思います。

場面転換の際に、キャラクター達がどこに向かったのかを示す必要があるのは分かります。

であるならば、この部分をもっと自然にやるべきでしょう。

例えば

「着いた〜!」

「やっぱ海は良いねぇ〜」

みたいな感じで、ある程度自然な形になおす。

会話文を書いた後には必ず普段の会話を思い出して、

「このシチュエーションでこれを言うのは正しいのか?」とか

「この文章声に出して読むと変だな」

みたいな感覚を呼び覚ますようにしましょう。

最後に

以上、今の自分から過去の自分へ向けた手紙でした。

「こんなんしっとるわ」という人にはすみません(^◇^;)

この手紙を受け取った人が、自身の創作活動に活かせたならうれしく思います。

では。

関連記事

創作というテーマだと、おそらく「アニメの見方」シリーズの記事も役に立つかと思います。

ぜひ、あわせてごらんください。