結局ヴァンガードは高いのか? なぜ高いのか? デッキを組んでみて見えたこと
こんにちは、なめです。
ここ最近は何度か話題に上げているヴァンガード。
ヴァンガードについては今までも色々と語ってきました。
不満点とか、評価している点とか。
で、先日、実際にヴァンガードのカードを購入してデッキを組んでみました。
その際に感じたことなどを元に「ヴァンガードは高い」とされている理由について探っていきます。
※今回は実験的に本文のみ「である調」でいきます。よろしくお願いします。
目次
ヴァンガードは高いのか
なぜ高いと思われているのか
そもそもショップが取り扱いをやめた
大多数は、そもそもヴァンガードに対する興味を失っている
コロナの影響でショップに行く機会が減った
ヴァンガードはどうするべきか?
すき家にシングルを置け
最後に
ヴァンガードは高いのか
ヴァンガードは高いのか?
まずその疑問に対する答えを提示しておこう。
「それほど高くない」というのが今回提示する答えである。
具体的にいうと10,000円以下で抑えられる。
この数値を高いとみなすか、低いとみなすかはそれぞれの価値観だ。
とはいえ、他のTCGでもデッキを組むとなると7、8千円は要する。
ヴァンガードも同じで、今回作成したデッキは8,000円ほどで組めた。
これを高いと考えるのは、おそらくカードゲーマーの中では少数派に属するのではないだろうか。
結論として、繰り返すようだがヴァンガードは高くない。少なくとも,”いま”のヴァンガードは。
なぜ高いと思われているのか
ではなぜいまだにヴァンガードは高いと思われているのか。
それは過去のイメージが拭えていないからだろう。
ヴァンガードの盛り上がりが大きくなっていた時期が初期であると考えると、ヴァンガードの値段の高い時期もそれに相関する。
ヴァンガードが最も盛り上がっていた時代(アニメのクライマックスと重なった結果であると考えている)の値段は、1枚数千円のカードが4枚必須というレベルだった。
カードゲーム業界では珍しいことではない。
とはいえ、他ゲームに比べて露骨な印象はあった。
それが、新シリーズのオーバードレスで大きく変わった。
ヴァンガードというゲームの変化に最も寄与したのは「パックの封入率の変更」だろう。
RRRが最高レアリティ(SPや邂逅などの例外はあるものの)になるように調整し、1BOXあたりの封入枚数も増やした。
デッキに必要なレアカードの封入率を高めたのだ。
これが果たしてどう作用したのか。
基本的に、市場に流通するカードの枚数は「個人かショップが開封したパックから出たカード」だ。
なので、市場に出回るカードは「今までに剥かれたパックの総数より少なくなる」ハズである。
ということは,パックから出るレアカードが少なければ流通は少なく、レアカードが多ければ流通も多くなる。
(出やすいと安い、出にくいと高い)
カード市場は需要と供給バランスの関係で値段が決まる。
ゆえに流通が少ないカードほど高く、多いカードほど安くなる方向に進むというわけだ。
旧シリーズから封入率を変更し,新シリーズのヴァンガードはカードを集めやすくなっている。
断言できる。圧倒的に遊びやすくなった。
しかし、その事実が思ったほど浸透していない。
その要因は何なのだろうか。
いくつか要因は考えられるが、個人的に大きいと判断できるのはこの三つではないかと思う。
- そもそもショップが取り扱いをやめた
- 大多数は、そもそもヴァンガードに対する興味を失っている
- コロナの影響でショップに行く機会が減った
そもそもショップが取り扱いをやめた
度重なるシリーズ変更で、ショップは打撃を受けた。
ユーザーの方にとっては釈迦に説法だろうが、念のため説明しておこう。
ヴァンガードは過去に2度、シリーズを変更している。
1度目はVスタンダードと呼ばれるシリーズで、2度目はDスタンダードと呼ばれるシリーズ(オーバードレス)である。
なお、これらフォーマットの導入は、他ゲームのスタンダードローテーションになぞらえ、「スタン落ち」と呼ばれている。
(スタンダードはあらかじめ「このカードの使用期限は2年間です」とアナウンスすることによって、強制的にカードプールに変化を引き起こすシステムである。
時期によって強制的にカードが入れ替わるので、新しいカードは新しいというだけで価値が生じる。
このおかげで、カードを強く刷らなくても買ってもらえるので、インフレを防止する効果がある。
しかし、ヴァンガードの場合は「〇年後にまた新しくします!」とアナウンスしたわけではなく、いきなりの導入であった。
なので、これはスタン落ちですらない。
ゲームの健全化のためとはいえども、これはただの売り逃げ行為であった)
DスタンダードはVスタンダードという前例があったため、さほどの衝撃はなかった。
問題はVスタンダード導入時である。
Vスタンダードの導入により,Vスタンダード以前のカードは使用不可となってしまった。
無論、Pスタンダードという救済措置は存在した。
が、ショップの在庫をゴミに変えるには十分だった。
今まで全てのショップ大会に出られていたデッキが、いきなりVとPのうちのPのみ、すなわち「大会の半分には出られなくなってしまった」のだ。
もちろんこの部分のケアとして、VスタンとPスタンの大会開催日数が同じになるようにするなどの対応はあった。
しかし、人々の不安はぬぐえなかった。
「ヴァンガードは、客の資産を平気で奪うようなタイトルだ」
そう考えてもおかしくない。
元々スタン落ちのあるゲーム出身ならまだしも、ヴァンガードからTCGに入ったようなユーザーには衝撃だったのではないか。
事実、これを機にヴァンガードから身を引いたプレイヤーは少なくない。
プレイヤーだけでなく、ショップもだ。
Vスタンによる混乱が原因となって取り扱いをやめてしまった店は数多い。
(筆者の最寄りのショップでもヴァンガードの取扱を止めてしまっていた)
ヴァンガードを取り扱うショップは大幅に減ったわけだ。
ヴァンガードを取り扱う店が減ったので、商品が店に並ばない。
店に並ばなければ、客が目にすることはない。
目にすることがなければ意識に登ることもないので,存在自体を忘れたまま。
その状態が慢性化し、今もなお続いている。
それゆえ、人々はヴァンガードに対する関心を持ち得ていないのではないだろうか。
……あ、次の項の内容まで書いちゃった。
大多数は、そもそもヴァンガードに対する興味を失っている
前項で述べたとおりである。
そもそも店で見かけることがないので、新しく手に取る機会がない。
それどころか「あ、ヴァンガードってまだあるんだ」と思う機会すらない。
懐かしさから衝動的に復帰する……というのはよくある話だが、それすら見込めないのはかなり辛いだろう。
コロナの影響でショップに行く機会が減った
これも前項と若干重なる内容だが、「そもそもショップに行く人が減ったのでヴァンガードを見る人が減ったのでは?」と考えられる。
すなわち、今まではショップに行ってついでにヴァンガードのシングルを眺めるということもありえた。
しかしながら、ショップに行くと言う機会自体がなくなっているので、ついでにヴァンガードのシングルを眺めるもクソもないのである。
通販でカードを買う場合、人はまず自分の欲しいカードのみを検索し値段をチェックする。
わざわざプレイしていないカードの値段を調べるような事は無い。
これもまたヴァンガードの値段が広まらない理由に影響しているのではないだろうか。
ヴァンガードはどうするべきか?
ではこれらの問題を解決するためにヴァンガードが取るべき方法とは何なのだろうか。
解決策をスムーズに導くため、この場合における問題を「安いという事実が世間に知られていない」という点に絞って考えてみる。
他にも問題があるだろうとは思うが、今回はこの一点に絞る。
ご了承願いたい。
カードの値段が安いというのを知ってもらうにはいくつか手段がある。
ショップのシングル価格を見てもらう。
パックの封入率を見てもらう(ことによって間接的にシングルの値段が安いことを連想してもらう)
などが挙げられるだろう。
上にあげた二つならば、「ショップのシングル価格を見てもらう」方が目的(「ヴァンガード安い! 復帰するわ!」という人間を増やすこと)には直結する。
パックの封入率を見せるのも悪くはないが、連想ゲーム的にシングル価格が安いというところまで行けるだろうか。
これは何もユーザーがバカだと言いたいのではない。
ユーザーはそもそも「ヴァンガードに対してそこまで考えるほどの興味がない」ということだ。
自分の興味のあるタイトルなら「ん? なんでだ?」と気にとめるだろうが、そもそも興味のないタイトルでは期待できない
考えるきっかけを与えるのではなく、答えそれ自体を手渡さなければ意味がない。
では、シングル価格を世に知らしめるとして、どんな手段を講じるべきだろうか。
例えば、CMはどうだろうか。
ブシロードのCMでは、DAIGOやアニメキャラクターの声優などが実際のカードを用いてプレイしたりするものが多々ある。
これの変化球として、DAIGOやアニメキャラクターの声優がショップに赴き,シングルカードを買うCMをやる。
(今までのブシロードCMの脚本からして「このカードこんなに安いんだ!」「買いすぎちゃった^_^」「もぉーDAIGOさんってば〜(^◇^;)」ぐらいの事はできそうだ)
これを見れば、少なくとも半分くらいの人間は「ヴァンガードって安いのか……。ちょっと見てみようかな」
と思うかもしれない。
悪くなさそうだ。
このようなCMを深夜アニメ帯で流す、というのも一つの手だろう。
実際ブシロードが得意とする戦法であるので、一見現実味もある。
しかし、これには大きな問題点がある。
まず、ショップと公式の関係性である。
ショップのシングル価格は、当然公式であるブシロードが決めているわけではない。
カードは市場の需要供給バランスによって決定するため、ブシロードが決定できるものではないのだ。
なので基本的にショップの値段は「公式が黙認することによって保たれている」という事実がある。
これがCMを流すことによって何が起こるのか。
「事実上、ブシロードがシングル価格を決定することになってしまう」のである。
例えば、先ほどの「DAIGOと声優がショップに行く」というCMを流すとする。
この場合、当然購入したカードの値段は見せることになる。
見せなければ「どの程度をもってして安いと言っているのか?」という確認が取れないため、本当に安いのかが分からないからだ。
(無論「CMでは値段出てなかったけど、実際はいくらくらいなんだろ?」と思って自主的に調べる人はいるかもしれない。が、ヴァンガードに対してそこまで興味を持つ人間は多くない。多くの人間に行動させたい本CMとは理念が異なる)
なので当然、カードについている値札を見せて
「安ゥい!」
みたいな展開をやる。
この瞬間に、「ブシロードはこのカードの価値をこれくらいと決定しました」というメッセージが生じてしまう。
ブシロード側にその気があろうとなかろうと関係はない。
「これはあくまでも演出用の数字であって、実際のショップ価格とは違います(^◇^;)」というスタンスだろうと、視聴者はいきなりCMを見るので、そのバックボーンを受け取ることができない。
視聴者はただ、画面に映し出された数字を素直に受け取るしかない。
例えば画面に映ったカードが「480円」だったとする。(480円が安いか高いかは人それぞれだが、この場合は安いという体で)
CMを見た視聴者が意気揚々とショップに行くと、値札には「600円」と記されていた。
視聴者は思う。
「CMより高えじゃん!!」
結局、所持金が足りずに視聴者は店をさり、Twitterで「〇〇って店600円だった」みたいなツイートをする。
だが、これはショップ側は悪くない。
再三申しているように、カードの値段は需要と供給のバランスで決まる。
そのショップがある地域ではたまたま〇〇というカードの需要が大きかったというだけのことだ。
しかし、視聴者からすれば「CMで見たのと違う!」ということになるのでバッシングの対象となる。
このように、ブシロード側がCMで値段をフィーチャーすると一種の「基準」のようなものが生じてしまう。
その基準に沿えないものは激しく叩かれる世界が訪れるのだ。
こういった背景から、テレビCMを流すのは現実的ではない。
あくまでも「ブシロードが関わっていないように見える体裁」を整えて発信する必要がある。
ではどうするか。
まぁVtuberに案件を流す、というのが現実的なところだろう。
そもそも昨今は、若い年齢層の間でテレビの影響力が下がり続けている。
カードゲーマーは20代〜30代がボリュームゾーンと考えられるので、テレビの出る幕はない。
20代30代にリーチするには、その世代のオタクに親和性の高いVtuberに依頼するのが効果的だ。
しかしこれはオタクが100人いれば99人が言い出すことだ。
(言わない1人は筆者である。Vtuberが好きではないので)
余りにも凡庸で、ありきたり。
一般論を語ったところで何の面白みもない。
なので、「Vtuberに依頼する」という選択肢を排除した上で僕の結論を提示する。
それは、「すき家にシングルを置くこと」である。
すき家にシングルを置け
オタクはチーズ牛丼が好きである。
これは「チーズ牛丼という食べ物」が好き、というのと同時に、「チーズ牛丼という1種のネットミーム」が好きということだ。
であるならば、オタクがチーズ牛丼を買いに来たときに「シングルカード売ってんじゃん!」と興奮し、牛丼と一緒にカードを買っていくのではないだろうか。
あるいは「すき家に行ったらカード売ってたわw」という類のツイートをしてバズるための話題作りとしてカード買うのではないか。
正直言って、筆者はチーズ牛丼のネットミームは好きではないし、面白いとも思わない。
(あまりにも擦られすぎたネタなのでもう飽き飽きだ。正直口に出すのも憚られる)
しかしこのネタは未だにTwitterでも人気のネタだ。
なのでここはそれを利用する。
勝利のためには、時として感情が邪魔になることもある。
嫌いなミームにも乗っかる精神。今のブシロードにはそれが必要なのだ(ブシロードはチーズ牛丼嫌いという決めつけ)
もうこれしかない。
最後に
というワケでヴァンガードについて考えてきました。
実際のところ、今のヴァンガードはかなり安くで遊べますが、その事実は世間において知られていません。
やはり人々の意識がゼロスドラゴン(1カートンに1枚)の時代からアップデートされていないという事なのではないかと思います。
人口が増えなければ、コミュニティはしぼむしかありません。
それがイヤなら、なんとかして新規を獲得せねば。
すき家作戦、うまくいくと良いですね(?)
では。
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