じーコロ 感想
結論:やっぱじーさんは最高だぜ!
目次
じーコロを買った
じーコロの内容
感想:じーさん作品について
感想:じーさん以外の作品について
面白かったものと理由
面白くなかったものと理由
おわりに
じーコロを買った
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じーコロを買ってきました。
なんのこっちゃという感じかも知れません。
まずじーコロとは何かという所から入りましょう。
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じーコロとは、コロコロコミックの別冊として販売されている雑誌です。
コロコロコミックで人気連載中のマンガ「でんぢゃらすじーさんシリーズ」が20周年を迎えた記念に刊行されました。
じーコロは過去に2度刊行されており、今回で3度目の刊行となるようです。
価格は850円(結構する!)。発売日は2021/06/30。
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じーコロの内容
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内容としては、じーさんマンガ200ページ(新作&旧作)。
他にも読み切り作品が多数。
読み切りはほぼじーさん関係ないマンガです。
まあ別冊〇〇という雑誌自体が「新人を本誌に載せるスペースは無いから新人も載せられる雑誌を作ろう!」という動機でできているモノなので、さもありなんと言った感じ。
こういう所で読んで「この作家すごい! ファンになっちゃう」ということもあるので、出会いの場としては良いのかも知れません。
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感想:じーさん作品について
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相変わらずの面白さでした。
あたりと外れはありますが、概ね外れはないですし、外れてもそんなに大きな外れ方はしないので、信頼感がもてます。
作者の曽山先生は毎日4コママンガを描かれていますが、そこからも分かる通り、非常にマンガが上手いマンガ家だなと実感させられました。
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感想:じーさん以外の作品について
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なお、前述したとおり、じーさん以外の作品も目白押し。
その中でもティンと来たものについて触れていきます。
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面白かったものと理由
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読み切りで面白かったのは以下の2つです。
- アグレッシブ烈子
- タンキュークエスト
まずアグレッシブ烈子ですが、ギャグが非常に面白いと感じました。
僕はギャグマンガの面白さは
ギャグ自体の面白さ×ツッコミ(オチ)の面白さ×ビジュアルの面白さ
であると考えています。
コロコロギャグマンガ二大巨頭のひとつである「ケシカスくん」がそうなので間違いないと思います。(ケシカスくんもギャグ自体は「ちんこ」と「ハゲ」ネタの一辺倒なのですが、ビジュアルが圧倒的に面白い)
アグレッシブ烈子は、そのうちのビジュアルの面白さがずば抜けていたと感じました。
ギャグだけならそこそこ面白いというレベルですが、ビジュアルが面白いので良い相乗効果が出ていました。
烈子は以前TOKYO MXだったかダムチャンネルの合間のアニメだったか忘れましたが(マジで思い出せん)、そこで見たときも「ああ、面白いなあ」と思ったので、厳密に言うと初めて触れた作品ではありません。
人は初めて触れる者に対して警戒心を抱きがちなので、過去に見たことがあるというのはそれだけでアドバンテージになるのですが……それを差し引いても面白かったです。
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難点
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そんな本作ですが、あえてけちをつけるとするならば、「内圧を高めすぎたな」と感じました。
これはたしかナイツの塙さんがおっしゃっていた事だったと思うのですが、ギャグ(フリ)を1回投げてずっと回収しないで行くと、その間観客にストレスを与える事になるそうです。
わかりやすい例としてあげられるのは、M1グランプリ2015決勝ラウンドにおけるジャルジャルの漫才だと思います。
このときの漫才は、片方がツッコミながらボケを入れていくスタイルで……あ~説明しづらい。
その時の流れをざっくりと再現するとこんな感じです。
(あくまでもざっくりなので元ネタの面白さは消滅してます。AmazonプライムでM1は見られるので、ぜひ見て下さい)
ボケ「もう〇〇やわ~」
ツッコミ「なんでやねん! おかしいわ! ことわざで言うたら“ひざの峠越え”や!」
ボケ「すまんすまん(ひざの峠越え……?)」
みたいな感じです。
ジャルジャルはこの漫才で、「膝の峠越えのボケを後半まで引っ張ってから回収する」という中々チャレンジングな事をしていました。
これをやってしまうと、ボケとツッコミで笑いが起きても、観客の中には「膝の峠越えってなんだよ」という疑問が残り続ける事になります。
ジャルジャルはこのあたりも上手くカバーしていた(後藤さんが「……?」みたいな表情を挟むことで、客側に「あ、これフリなんだ」という刷り込みを行っていた)ので功を奏しましたが、アグレッシブ烈子では余り上手く機能していなかったなと感じました。
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もう一つの面白かったマンガは「タンキュークエスト」です。
ここからは長くなってしまうのを回避するために、箇条書きでお送りします。
「面白かった理由」
・元素をモチーフにしたバトルマンガなので、非常に知的で理屈っぽい。非常に(良い意味で)オタクっぽくて面白いと感じました。
・主人公の言動は、思想的な意味でも優れていて、子どもが読むものとしては高い水準だと感じました。
「難点」
・「ベンキョーが全てじゃない!」「カネが全てじゃない!」みたいな論理は20年前から散々こすられてきたネタなので、2021年の今やるにはいささか時代遅れかなと感じました。
でも全体的に良かったと思います。
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面白くなかったものと理由
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次に面白くなかったものを(心苦しいですが)書きます。
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面白くなかったのは以下の2作品
- ブラックチャンネル
- 俺だけはマトモくん
ブラックチャンネル
・毒にも薬にもならない→何か教訓があったりカタルシスがある作品というよりは、(今回のエピソードに関しては、という注釈はつきますが……)美少女が出てきて欲望のままに好き勝ってするという願望充足系コンテンツのニオイがしました。そういう作品も世の中には必要ですが、個人的には好みの範囲外なので
・特にオチがない→なんというか常に一本調子で上がることも下がることもなかった感
・そもそもYouTuberという設定が寒い→これに尽きます。なんというか「実在する芸能人が主人公のマンガとかゲーム特有の寒さ」を身にまとった作品という印象です。
コロコロ本誌での扱いを見るに、おそらく現在の看板作品がブラックチャンネルなのだとは思います。子どもから見ればセーフで、大人になるとアウト、という事なのでしょうか。さみしい。
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俺だけはマトモくん
・ギャグが面白くない→ただ、これは問題じゃない。むしろ次が深刻
・ツッコミが弱い→これがかなり深刻です。そもそも論なのですが、「マトモくん」というキャラクターが主人公の時点で面白いツッコミは封殺されていると言えます。
近年のお笑い芸人について指摘されていることですが、売れるコンビは大体ツッコミが大声です
つまりうるさい(音量的な意味で。あくまでも“コントの時のバナナマン日村さんみたいなうるささ”ではない)んです。なぜなら、うるさいツッコミは面白いように感じるから。
これをマンガで上手く生かしているのが「ケシカスくん」だと思います。
コマの大きさやセリフの大きさ、フォントによって音量を表すのはもちろん、ツッコミセリフの発言者に変顔をさせることによって音量的なうるささを上手く表現しています(コロコロのギャグ作品は基本的にみんなそうですが……ただ、やはりケシカスくんはその辺上手いなと今も感じます)。
ケシカスくんを読んだ事のある方は頷いて頂けると思いますが、「ケシカスくん」という作品は面白くても、「ケシカスくんのギャグ」自体はそこまで面白くありません。
その理由は、発言者に変顔をさせるというビジュアルで面白さを盛っているからに他なりません。
つまり、そこまで面白くないギャグやツッコミでも、ビジュアル面でのブーストがあれば面白いギャグになり得るという事です。
しかし、マトモくんではこの手法は使えません。
なぜなら、「俺だけはマトモ」というタイトルにもあるとおり、主人公がマトモだからです。
主人公以外がみんなおかしくて、主人公だけがマトモという設定だからです。
マトモという名前がつくくらいなので、目玉が飛び出しながらのツッコみも、涙流しながらのツッコみも、変顔しながらのツッコみもしません。
という事は、このキャラ(ツッコミ)によってウケをとることはできないのです。
であれば、ウケの取りどころは当然他のキャラになります。今のキャラの少なくとも3倍は狂気(あくまでもギャグの質ではなく、見せ方の問題)が必要だと感じました。
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おわりに
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というワケでじーコロの感想を語ってきました。
個人的な好みの範疇ではありますが、ここ20年のコロコロギャグマンガはじーさんとケシカスくんが引っ張ってきていると思っています。
そんな作品を久しぶりに読んで、「ああ~やっぱ面白いなあ~」と、とても楽しませて頂きました。
あとコロコロを久しぶりに読んで驚いたのですが、この雑誌ってこんなに陽キャ陽キャしい雑誌だったんですね……ビックリしました。
小学生の頃は何の違和感もなく読んでいたんですが……。
なんかスポーツ選手とかプロゲーマーとか、ちまたで流行ってるゲームアプリの記事とかがあってビビりました。
中学からはVジャンプ購読者になっていたので、余計に驚いたのかも知れません。(Vジャンプはゲームとカードの記事しか載っていないド陰キャ雑誌。しかしそこが心地良い)
普段は思い出さない小学生時代に思いをはせたりして、非常にノスタルジックな気持ちになりました。
またあの頃のコロコロコミック読みたいな~。中古で探すか^_^
では、また。
追記
あひゃひゃ
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オススメ巻
当時の小学生に忘れえぬ衝撃を与えた作品。
「昔、じーさん読んでた!」という人で覚えている人は多いのでは?
この巻のロボットの回がめちゃくちゃ面白いです。
爆笑しました。巻末の大長編もいい話でグッド。